地域包括ケアとは?
地域と病棟が、つながります。
ご高齢の方の人口増加による介護需要への対応が社会問題となってから久しい年月が経ちます。国は、その問題に対応すべく、「住まい、医療、介護、予防、生活支援が日常生活の場で一体となって提供できるシステム(=地域包括ケアシステム)づくり」を目指しています。それは、傷病や障害を抱えたご本人やご家族が、地域でご自分らしく生活していくには欠かせない大切なことです。そして、その大きな流れの中で、「医療と介護の連携」の重要性が話題にあがるようになりました。
地域包括ケア拠点病院の役割
- 不安なときにいつでも受診ができるかかりつけ外来医療体制
- 急性期を経過した患者さんへ在宅復帰に向けた治療やリハビリを提供
- 自宅や入所施設からの高齢者救急を受け入れる体制
- 地域の健康を支えるリハビリ機能(訪問診療・訪問リハビリ、訪問看 護・訪問介護は法人関連施設と連携)
- 地域の生活支援や介護相談などの相談機能体制
在宅医療
病院から自宅に退院された後も、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリ、訪問栄養指導など、患者さんの退院後の生活をサポート。地域の開業医の先生方とも密に協力し合いながら、患者さんが慣れ親しんだ自宅で暮らせるよう力を合わせます。
当院では、病院内に訪問看護ステーションと居宅介護支援センターを併設し、医療と介護が連携したサービスをワンストップで提供できる「地域連携/在宅療養支援センター」を設置しています。
高齢者救急
来たる高齢者の増加に対応するため、自宅や入所施設からのご高齢者さんの救急対応体制を整備。在宅復帰へ向けた治療やリハビリテーションなどの支援を行います。
当院の取り組み
地域のケアマネージャーとの連携システム
介護保険が施行された2000年以降、地域生活を支えるケアマネージャーと、病院スタッフとの連携が取り上げられることが多くなりました。しかしながら、実際の現場では連携上のさまざまな課題があります。
地域のケアマネージャーの課題
- 医療用語がわかりづらい
- 病院スタッフにどう聞いたらいいのかわからない
- 突然の退院で十分な生活の準備ができない
病院スタッフの課題
- ケアマネージャーが誰なのかわからない
- ケアマネージャーに何を伝えたらいいのかわからない
- 入院前の生活がわからない
こうした課題がある中、当院では、平成23年より和泉市高齢介護室や地域包括支援センターの方々からの声かけによる懇談会を重ね、地域のケアマネージャーと当院スタッフとの連携システムをつくることになりました。退院後も困らない、安心できる、ご自分らしい生活のために、密な情報交換、協議ができるよう工夫しています。
今後も「府中病院と地域包括支援センターとの懇談会」では、医療と介護のよりよい連携に向け、また地域包括ケアシステムの実現に向け、協働を行ってまいります。
検討会議メンバー(府中病院と和泉市地域包括支援センターとの懇談会)
- 和泉市高齢介護室
- 和泉市社会福祉協議会地域包括支援センター
- ビオラ和泉地域包括支援センター
- 光明荘地域包括支援センター
- コミュニティ・ケア・ネットいずみ地域包括支援センター
- 府中病院/看護部
- 府中病院/医療福祉相談室
連携マニュアルの作成・運用
地域のケアマネージャーと当院スタッフとの連携を強化するため、府中病院と和泉市の地域包括支援センターの方々が一緒に作ったマニュアル「府中病院におけるケアマネと看護師の協働による退院支援」をつくりました。急性期病院の短い入院期間の中で、どのような連携の流れが理想かを話し合い、入院時から退院時まで、患者さんご本人やご家族のご意向もふまえた密な情報交換や協議ができるようになっています。このマニュアルは、ケアマネージャー、病棟スタッフ(看護)ともに配布されており、運用開始しています。
介護と看護との連携サマリー
和泉市作成の、ケアマネージャーと病院との情報共有のための書類です。入院時にはケアマネージャーが病院へ入院前の生活を書き込んで情報提供、退院時は、病院が入院中の生活を書き込んで情報提供します。
介護と看護との連携サマリー
- ケアマネージャーと病院が情報交換することについては、予め、患者さんご本人やご家族にご了承をいただいています。
マニュアルを浸透させる「セリフ集」
マニュアルを浸透させるため、マニュアル配布に合わせて、各連携場面でのやり取りをセリフにした資料です。具体的なやり取りを参考に、連携システムの推進をはかります。このセリフ集は、各事業所や部署で読みあげるなどしてご活用いただくことになっています。
セリフ集