リハビリテーション室
リハビリについて転倒を防ごう!一覧に戻る
介護が必要になる要因には、転倒・骨折や関節疾患、脊髄損傷などの運動器疾患が2~3割を占めており、要介護状態にならないためには、転倒を予防することが大切です。しかし、人間は生きている以上、ケガをするリスクは0にはできません。しかし、適切な取り組みを行えば、その可能性を20~30%低下させることが明らかになっています。転倒に関連する要素には以下のものがあります。
1.年齢
特に80歳を超えると転倒のリスクが高くなるので、環境や体の機能に注意が必要です。
2.転倒歴
過去1年間で転倒したことがあると、その後1年間で転倒するリスクが2.8倍になります。
3.視力
新聞の字が読めないと転倒リスクは2倍、4m先の人の顔を判別できないと1.6倍に増えます。
4.薬剤の副作用
睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、降圧剤を服用している場合は注意が必要です。
5.認知、心理機能
認知症がある人、うつのある人は転倒しやすくなると言われています。
6.筋力
足の筋肉が弱いほど転倒しやすくなります。
7.関節の曲がりやすさ
股関節、膝関節、足関節が硬いとバランスが悪くなり転倒しやすくなります。
8.環境
転倒の3~5割を占めています。段差や滑りやすい床、手すりの有無に注意が必要です。スリッパよりも靴の方が転倒リスクも低下します。
理学療法によって足の力を鍛えて、関節をしなやかにし、バランスを高める訓練をすることで、転倒の可能性をへらすことができます。また、記憶力や注意力といった能力も転倒には影響をしています。言語療法では、それら脳の働きを適切に評価し、訓練をすることで転倒のリスクを減らすことができます。
環境は、転倒の30~50%に関与していると言われています。床や照明を適切な状態に修正したり、障がい物や段差を解消したりすることで予防ができます。作業療法では、どのような環境であれば安全に活動ができるのか、作業を行い評価をしたり、環境を整えることで転倒のリスクを減らしています。また、気持ちの落ち込みも転倒リスクを高めるのです。作業を行うことで通じて気持ちを元気にすることも行っています。
このように生活環境を整えることが、転倒予防にはとても大切なのです。当院では、退院される前にスタッフがご自宅に伺い、環境や生活のアドバイスを行う「退院前訪問」も積極的に行っています。また、入院中の療養生活においても、ベッド柵や歩行器などを工夫し転倒しにくい環境を整えてきます。作業療法士が環境調整を行うことで、転倒のリスクが軽減するという研究も報告されています。






