院長あいさつ

地域医療構想に基づき、府中病院と泉大津市立病院は機能を再編・統合いたしました。それに伴い、府中病院は回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟が中心の地域包括ケア拠点病院へと役割を変えました。

患者さんを家に、そして支える」ために5つのサービス(医療・介護・介護予防・生活支援・住まい)を総合的に提供できる駅前総合施設の中心的役割を果たして行こうと考えております。そのスローガンは「その人らしく-be yourself-」で住み慣れた地域で能力に応じて自立した生活を続けていただくことをめざしています。

高齢化社会においては必要とされる医療や介護のあり方は様々です。ただ忘れてはならないのは“患者さんがその中心である”ということです。
府中病院は、患者さんが本当に望まれることに働く我々がどのように関われるかを「その人らしく-be yourself-」を常に考えて、画一的でない医療や福祉を提供できる施設となりたいと考えています。

そのために皆さまのご協力を得て、心を一つにして邁進してゆきたいと考えておりますのでよろしくお願いします。

院長 西川 慶一郎

一般病床:80床(回復期リハビリテーション病棟40床、地域包括ケア病棟40床)

病院の基本方針

その人らしく ― be yourself ―
住み慣れた地域で能力に応じて自立した生活を続けていただくことをめざします。

私たちのお約束(患者さんの権利尊重)

  1. 私たちは、みなさまに「良質な医療を平等に提供」いたします。
  2. 私たちは、みなさまに「十分な説明」をいたします。 ※1
  3. 私たちは、みなさまが「納得されたうえでの医療」に臨んでいただけるようにご協力いたします。 ※2
  4. 私たちは、みなさまに「十分な情報」を提供いたします。 ※3
  5. 私たちは、みなさまの「人としての尊厳」を守ります。
  6. 私たちは、みなさまの「プライバシーや秘密」を守ります。

私たちは上記の6項目を患者さんの権利として尊重することをお約束します。

※1 治療方法や計画、検査等について、その効能や危険性も含め十分にご説明し、同意を得たうえでの治療(インフォームドコンセント)を実践しています。

※2 治療法には時として選択肢があります。ご自身が納得し、自ら決定されるために、セカンドオピニオン(他の専門家の意見)を知ることも良い方法です。 当院では、そのための検査データの貸し出しをいたしております。お気軽におたずねください。

※3 みなさまの医療情報について、さらに詳しくお知りになりたい場合は、お気軽におたずねください。

患者さんへのお願い(責務)

  1. 患者さんの病気・健康に関する正確な情報を医療者にお伝えください。
  2. 全ての患者さんに適正な療養環境が保たれるよう、安全性や静粛性などへの配慮にご協力ください。
  3. 正当な理由なく医療者の指示に協力いただけないこと、他の患者さんへの迷惑になる行為、医療者が適正な医療が行えない状況になるようなことはしないでください。
  4. 病院が定める諸規則(面会時間・医療費お支払いなど)や医療者からの指導にご理解ご協力お願いいたします。

病院の特色

府中病院は、南大阪における基幹病院として、地域にしっかりと根をおろした急性期総合病院です。

「愛の医療と福祉の実現」「地域と職員と共に栄えるチーム」「Yu・ki・to・do・ku ゆき届いたサービス」を理念として、患者さんと医療スタッフとが厚い信頼関係を築いてチーム医療を展開しています。

地域医療機関との連携をより大切にし、質の高い地域完結型医療の提供を目指しています。

一般病床:80床(回復期リハビリテーション病棟40床、地域包括ケア病棟40床)

病院の沿革

昭和30年11月
府中病院開設 [30床]
創設者 岸口 繁・岸口 一勇
院長 向井田 太一 就任
昭和31年1月院長 岸口 繁 就任
昭和32年11月第1期増築 [80床]
昭和37年11月第2期増築 [155床]
昭和52年4月第3期増築 [260床]
昭和55年8月別館改修 [285床]
昭和58年10月東第6病棟改修 [316床]
昭和62年5月院長 大野 善市 就任
昭和63年1月第4期増築 [380床]
平成3年8月第5期増築(総合病院認可)
平成5年4月不妊センター開設
平成5年11月院長 西尾 正一 就任
平成7年10月開放型病院認可
平成11年1月(財)日本医療機能評価機構より「一般病院種別B」の認定を受ける
平成12年12月人工透析センター拡張
平成14年8月回復期リハビリテーション病棟開設
平成14年10月院長 田中 肇 就任
平成15年10月臨床研修病院に指定
平成16年5月(財)日本医療機能評価機構(Ver.4.0)による「一般病院」に更新認定
平成17年6月ICU病棟開設 [10床]
平成18年4月DPC導入
平成18年8月電子カルテ導入
平成19年9月西館増築竣工
平成19年12月地域医療支援病院の名称使用承認
平成20年9月全館完全竣工
平成21年3月(財)日本医療機能評価機構(Ver.5.0)による「一般病院」に更新認定
平成21年4月大阪府がん診療拠点病院に指定
平成26年2月(財)日本医療機能評価機構(3rdG:Ver1.0)による「一般病院2」に認定
平成27年4月院長 竹内 一浩 就任
平成31年1月(財)日本医療機能評価機構(3rdG:Ver2.0)による「一般病院2」に認定
令和6年1月(財)日本医療機能評価機構(3rdG:Ver3.0)による「一般病院2」に認定
令和6年12月地域包括ケア拠点病院[80床]へ機能変更(回復期リハ病棟40床・地域包括ケア病棟40床)
令和6年12月院長 西川 慶一郎 就任

診療科・部署案内

  • 内科
  • 肝臓内科
  • 糖尿病内科
  • 脳神経外科
  • 整形外科
  • リハビリテーション科
  • 眼科(府中アイセンター)
  • 泌尿器科
  • 泌尿器科(透析センター)
  • 放射線科
  • 訪問診療

施設認定等

  • 保険医療機関
  • 二次救急告示病院
  • 労働者災害補償保険法指定医療機関
  • 労災アフターケア実施医療機関「頚脊髄損傷のアフターケア」
  • 地方公務員災害補償法指定医療機関
  • 生活保護法指定医療機関
  • 戦傷病者特別援護法指定医療機関
  • 結核予防法指定病院
  • 指定自立支援医療機関(更生医療・育成医療・精神通院医療)
  • 原子爆弾被爆者一般疾病指定医療機関
  • 公害医療機関
  • 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業指定医療機関
  • 難病指定医療機関

施設基準等

基本診療料
  • データ提出加算2・4
  • 回復期リハビリテーション病棟入院料1
  • 地域包括ケア病棟入院料1
  • 看護補助体制充実加算1(190点)
  • 看護職員夜間配置加算(70点)
  • 短期滞在手術等基本料1
特掲診療料
  • 糖尿病合併症管理料
  • がん性疼痛緩和指導管理料
  • 糖尿病透析予防指導管理料
  • 腎代替療法指導管理料
  • 二次性骨折予防継続管理料2
  • 肝炎インターフェロン治療計画料
  • 薬剤管理指導料
  • 地域連携診療計画加算
  • 医療機器安全管理料1
  • 在宅療養支援病院
  • 在宅時医学総合管理料
  • 持続血糖測定器加算
  • 皮下連続式グルコース測定
  • ロービジョン検査判断料
  • コンタクトレンズ検査料1
  • 遠隔画像診断
  • CT撮影及びMRI撮影
  • 無菌製剤処理料
  • 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
  • 運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
  • 呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
  • 摂食嚥下機能回復体制加算(摂食機能療法)
  • がん患者リハビリテーション料
  • 人工腎臓
  • 下肢末梢動脈疾患指導管理加算
  • 治療的角膜切除術(エキシマレーザーによるもの(角膜ジストロフィー又は帯状角膜変性に係るものに限る。))
  • 緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術(プレートのあるもの))
  • 緑内障手術(流出路再建術(眼内法)及び(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術)
  • 緑内障手術(濾過胞再建術(needle法))
  • 毛様体光凝固術(眼内内視鏡を用いるものに限る。)
  • 胃瘻造設術(内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。)
その他
  • 入院食事療養/生活療養
  • 酸素の購入単価

2024年12月現在

学会認定等

  • 日本糖尿病学会認定教育施設
  • 日本透析医学会専門医制度認定施設
  • 日本腎臓学会認定教育施設
  • 日本眼科学会専門医制度研修施設
  • 日本静脈経腸栄養学会・NST(栄養サポートチーム)稼働施設
  • 調整中

主な医療機器

  • CT
  • MRI
  • X線透析装置
  • X線一般撮影
  • 超音波装置
  • 心電図
  • 血圧脈波検査装置(ABI)
  • 脳波計
  • 骨密度測定装置
  • MELTZ

地域包括ケア

府中病院における地域包括ケアへの取り組みのご紹介
地域包括ケアとは?

地域と病棟が、つながります。

ご高齢の方の人口増加による介護需要への対応が社会問題となってから久しい年月が経ちます。国は、その問題に対応すべく、「住まい、医療、介護、予防、生活支援が日常生活の場で一体となって提供できるシステム(=地域包括ケアシステム)作り」を目指しています。それは、傷病や障害を抱えたご本人やご家族が、地域でご自分らしく生活していくには欠かせない大切なことです。そして、その大きな流れの中で、「医療と介護の連携」の重要性が話題にあがるようになりました。ここでは、地域と当院による連携への取り組みについてご紹介いたします。

医療と介護の連携の課題

介護保険が施行された2000年以降、地域生活を支えるケアマネージャーと、病院スタッフとの連携が取り上げられることが多くなりました。しかしながら、実際の現場では連携上の様々な課題があります。地域のケアマネージャーとしては、「医療用語がわかりづらい」「病院スタッフにどう聞いたらいいのかわからない」「突然の退院で十分な生活の準備ができない」などの悩みがあります。そして病院スタッフとしては、「ケアマネージャーが誰なのかわからない」「ケアマネージャーに何を伝えたらいいのかわからない」「入院前の生活がわからない」などの悩みがあります。

そこで、和泉市の地域包括支援センターと連携し…

こうした課題がある中、当院では、平成23年より和泉市高齢介護室や地域包括支援センターの方々からの声かけによる懇談会を重ね、地域のケアマネージャーと当院スタッフとの連携システムをつくることになりました。退院後も困らない、安心できる、ご自分らしい生活のために、密な情報交換、協議ができるよう工夫しました。以下、その連携システムをご紹介いたします。

検討会議メンバー(府中病院と和泉市地域包括支援センターとの懇談会)
  • 和泉市高齢介護室
  • 和泉市社会福祉協議会地域包括支援センター
  • ビオラ和泉地域包括支援センター
  • 光明荘地域包括支援センター
  • コミュニティ・ケア・ネットいずみ地域包括支援センター
  • 府中病院/看護部
  • 府中病院/医療福祉相談室
地域と病棟がつながる連携マニュアル
「府中病院におけるケアマネと看護師の協働による退院支援」

こうした流れを受けて、連携マニュアルができあがりました。急性期病院の短い入院期間の中で、どのような連携の流れが理想かを話合い、入院時から退院時まで、患者さんご本人やご家族のご意向も踏まえた密な情報交換や協議ができるようになっています。このマニュアルは、ケアマネージャー、病棟スタッフ(看護)ともに配布されており、運用開始しています。

介護と看護との連携サマリー : 和泉市作成のケアマネージャーと病院との情報共有のための書類です。入院時にはケアマネージャーが病院へ入院前の生活を書き込んで情報提供、退院時は、病院が入院中の生活を書き込んで情報提供します。

※ケアマネージャーと病院が情報交換することについては、予め、患者さんご本人やご家族にご了承をいただいています。

マニュアル浸透のために…

マニュアル配布に合わせて、各連携場面でのやり取りをセリフにした資料です。具体的なやり取りを参考に、連携システムの推進をはかります。このセリフ集は、各事業所や部署で読みあげるなどしてご活用いただくことになっています。 (セリフ集はこちら)

今後も「府中病院と地域包括支援センターとの懇談会」では、医療と介護のよりよい連携に向け、また地域包括ケアシステムの実現に向け、協働を行ってまいります。