臨床検査室って何をしているの?
こんにちは!臨床検査室の田平です。
当院の臨床検査室は臨床検査技師37名、事務員5名の総勢42名のスタッフがいます。
- 生化学、免疫検査
- 血液・凝固検査
- 尿一般検査
- 輸血検査
- 細菌検査
- 病理検査
幅広い知識を持つ臨床検査技師に!
先ほどお話ししたように臨床検査室は色々な部署に分かれていますが、新入職員には各部署を回ってそれぞれの研修を行います。
各検査部署を回ることによって幅広い知識を身に着け、またチーム医療の一員として医師や看護師などの他職種とのコミュニケーション能力を高めることを目的としています。
特に夜勤中は、少ないスタッフで早急な対応をしていく必要があるので、医師や看護師とのコミュニケーションを積極的に行っていくことはとても大切なことだと思います。
また、研修をまわるうちに色々な先輩方とお話する機会が出来て、自然と検査室に馴染めていけるところもいいところだと思います!
研修では各部署で到達項目のチェックリストを用いて新人の成長を評価しています。チェックリストには日々の検査に必要な項目が記載されているので、研修内容の漏れはありません。また、指導者と研修者が理解度を記入していき、研修がどこまで進んでいるか、どの項目が難しいと感じているかひと目で分かるので研修が進めやすくなります。
指導者に面と向かって聞きにくいことや、家に帰って『よく考えたら・・これは何だったんだろう?』ってよくある事だと思うので、日誌に書いてもらうと、すぐに指導者からお返事がくるので疑問をすぐに解決できます!
また、各部署で年に1度ぐらいの頻度で『技能評価』というチェックを行っています。
技能評価とは臨床検査室のスタッフみんなが同じように検査の技術レベルを保てるように行っているいわばミニテストみたいなものです。
1つ例を挙げると、毎年緊急輸血の技能評価を行っています。主に産後の出血や、吐血・下血などで緊急輸血の依頼が出されます。出血が止まらない時は、赤血球や血小板を輸血して、血液の補充や止血の手助けをします。救命処置は一刻を争いますので、迅速に正確に緊急輸血の準備を行います。
技能評価では、そんな緊急輸血のシチュエーションを想定して輸血検査を行います。輸血検査とは患者さんの血液と輸血バッグの血液を検査し、輸血が可能であるかを判断する検査です。
評価者が依頼元の医師の役をして、実際に緊急輸血の依頼や輸血検査、結果報告などの連絡のやりとりをします。そのやりとりを見て、評価者があとで上手く出来ていたところや、もう少しこう改善した方がいいんじゃない?とアドバイスをくれたりします。慣れない業務は正直言って緊張しますが、間違いのないよう集中して取り組みます。
ですが、この技能評価は自分の成長にとって大変ありがたい仕組みです。実は緊急輸血の依頼はそんなに頻繁にあるわけではなく、たとえ疑似的なものとはいえ、実際に経験したことがあるのとないのとではいざというときに精神的に全然違うのです。
今年緊急輸血の技能評価をした翌週に、病棟の患者さんの緊急輸血依頼が入りました。
医師から連絡を受けてから、準備を進めているときに『あっ、これ前にやったわ!次はこの操作ね!』とか『ここも同時進行しておけばスムーズに出来るな』と思い出しながら動くことができ、いつもより早く輸血バッグを患者さんのもとに届けられました。
ばっちり研修していても、技能評価をしていても、勉強会をしていても、検査をしていると分からない事や疑問点は必ず出てきます!
でもそんな時は遠慮しないで、周りの先輩、上司に声をかけてください。府中病院臨床検査室の愛情たっぷりのお節介な先輩たちが、あなたの疑問や悩みを解決してくれるはずです。マシンガントークで熱血指導がはじまりますよ!(笑)
専門知識を極める認定資格!
皆さんは認定資格というものを知っていますか?
臨床検査技師は国家資格を持っていますが、より専門的な知識や技術を習得するための手段の一つとして認定資格の取得が挙げられます。
認定資格に合格するためには多くの知識が必要となり、学んだ知識を日頃の検査に活かすことができます。
当院でも多くの認定技師が在籍しています。一部を簡単に紹介します。