「花粉症」のメカニズム

「花粉症」は、体内に入った花粉を外敵と見なして排除するために、アレルギー反応を引き起こす抗体をつくることから始まります。
  
この抗体は、花粉が体内に侵入するたびに増えていき、やがて一定量を超えるとヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出され、これらが鼻や目の粘膜に作用して、鼻水やくしゃみを引き起こします。
  
これが、花粉症が起こるメカニズムです。

「腸」は最大の免疫器官!

「腸」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは「食べ物を消化吸収する器官」というイメージかもしれません。
  
しかし近年の研究で腸が免疫の働きにおいて中心的な役割を果たす器官であることが明らかになってきました。
  
腸内環境を整えるはたらきを持つ食品を摂取することで「腸内細菌の活性化」「腸管免疫の機能向上」につながり、花粉症対策にも有効であると言われています。

  • 乳酸菌

乳酸菌は糖質を利用し、発酵によって乳酸をつくる菌類のことです。
  
人の体の中でも、腸内にもともと存在する菌ですが、乳酸菌を含む食品の摂取により体に取り入れることができます。
  
乳酸菌には腸内細菌のバランスを整えたり腸の運動を活発にして便通を良くする効果があります。
  
整腸作用がもっともよく知られていますが、近年の研究では「感染防御」「血圧降下」「脂質代謝の改善」にも関わっていることが明らかになってきており、かぜやインフルエンザの感染肥満糖尿病アレルギー疾患への予防効果が期待されています。
  
また、乳酸菌には免疫の過剰反応を抑える働きもあるため花粉症の症状緩和に役立つと考えられています。

乳酸菌が多く含まれる食品

ぬか漬け、キムチ、ザワークラウト、味噌、ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、発酵バター、明太子

  • 食物繊維

食物繊維には大きく分けて水に溶ける水溶性と溶けない不溶性の2種類があり、どちらも大腸内で発酵・分解されるとビフィズス菌などの善玉菌を増やし腸内環境を良くする整腸効果があります。
  
特に水溶性の食物繊維の方がより発酵性が高いと言われています。

水溶性食物繊維が多く含まれる食品

ワカメ、ひじき、昆布などの海藻類、イモ類、果物、大麦、オーツ麦

不溶性食物繊維が多く含まれる食品

穀類、野菜、豆類、キノコ類、甲殻類の殻

おすすめ料理

簡単に作れる腸内環境改善レシピを紹介します!

最後に・・・

乳酸菌や食物繊維は、毎日食べることによって健康効果が期待できます。
  
摂るのをやめてしまうと効果が薄れていくので、できるだけ継続して摂取するのがおすすめです。
  
一度にたくさんではなく、毎日少なくとも一品、乳酸菌を含む食品を食べるよう習慣づけることで、日々変化する腸内環境を良好に保ちましょう。