放射線検査とは?

みなさんは放射線検査を受けたことがあるでしょうか?

受けられたことがある方はレントゲン検査やCT検査、そして健康診断では胃のバリウム検査やマンモグラフィ検査などが思い浮かぶのではないでしょうか?

これらの検査は全て『放射線』を使って体内の情報を画像化しています。

府中病院の放射線室では、レントゲン検査、マンモグラフィ検査、骨密度検査、CT検査、透視検査、血管造影検査、核医学検査、放射線治療、体外衝撃波結石破砕治療などの多岐にわたる内容の検査が行われています。これらの検査や治療には全て放射線が用いられており、当院では私たち『診療放射線のプロフェッショナル』である診療放射線技師が適正な放射線被ばく量となるように線量管理をした上で放射線検査を行っております。

このように私たち診療放射線技師は日々『放射線』を使った検査をしています。

放射線を使わない画像検査ってどんな検査?part1

ところで、MRI検査をご存知でしょうか?

”ガンガンゴンゴン”といった工事現場のような音がする検査、と言えばわかる方も少なくないのではないでしょうか?

見た目はCT装置と似ているのですが、放射線を使うCT検査とは異なり、電子レンジで使われているような『電波』と、『磁場』を発生させる大きな磁石により体内の情報を画像化する事ができます。

そのため、レントゲン検査やCT検査などでは聞くことがない”大きな音”がするのです。

また、『電波』や『磁場』などの影響で、人工関節やペースメーカーなどの体内金属や、補聴器やネックレスなどの体外装着品といった検査室内への立ち入り制限や持ち込み制限への注意も必要となります。

このように、当院では私たち診療放射線技師は『放射線を使わない』MRI検査にも携わっています。

放射線を使わない画像検査ってどんな検査?part2

そんな立ち入り制限や持ち込み制限のあるMRIですが、MRI検査でしか知ることのできない情報もあるのです。

CT検査では肺炎や骨折などの検査としては非常に優れています。しかし脳卒中の1つである脳梗塞においては、急性期(発症して間もない時期)ではCT検査での発見は困難ですが、MRI検査では発見されやすく、早期治療に繋げることができます。

当院のMRI室では、脳梗塞が疑われる患者さんに対して『頭部MRI検査』ができる体制を救急患者さん、外来患者さん、病棟患者さんを問わず『常に』整えております。

MRIの専門家?

医療従事者には各検査毎に専門家が存在します。

MRI検査にも『磁気共鳴専門技術者』というMRIに関する専門知識を有することを証明する認定システムがあります。この認定試験に合格するには、以下の流れに従って申請・受験をする必要があります。

①認定を構成する団体への2年以上の在籍
②MRIに関する学術研究をし、発表を3回以上行う
③施設のMRI装置の性能評価を行い、測定結果を提出する
④施設の安全管理のマニュアルを提出する
⑤安全管理の講習会に受講する
⑥筆記試験に合格する
※この方法以外にも受験資格を取得することができる場合がありますので、ご興味のある方は認定ホームページをご参照ください。

日本磁気共鳴専門技術者認定機構 ホームページ [※注・別のウインドウが開きます]

府中病院におけるMRIでの取り組み

府中病院の放射線室では、常に最良の画像を提供できるように努めています。

特にMRI室専任スタッフに求められる知識量は非常に多く、設定する条件を1つ間違えるだけで全く異なる見え方の画像となってしまうことがあり、誤診に繋がる恐れがあります。また、MRI検査室には安全上の問題で検査室内への立ち入り制限や持ち込み制限があるのですが、医療機器や身の回りの金属類の種類は多岐に渡るため、日常より情報収集するように心がけております。