つらいこと、痛いこと、苦しいこと、乗り越えたときの喜び、全てをわかちあう「オーダーメイドの温かな看護」を提供します
当病棟では、白血病や悪性リンパ腫など急な発病や、入退院を繰り返すような長い期間治療を受けられる患者さんが多いのが特徴です。私たち看護師は、抗がん薬の投与や副作用症状の観察・症状コントロール、輸血療法の看護や、感染予防・出血予防やクリーンルームの看護などの教育に力を入れ、安心安全な看護を実践しています。常に患者さんやご家族の方の気持ちに寄り添い、信頼関係が築けるようしっかり向き合うことを大切にしています。
一人を全員で看る〜多職種チームで治療をサポートします〜
当病棟では、医師と看護師を中心に、理学・作業療法士・薬剤師・管理栄養士・スピリチュアルケアカウンセラー・がん化学療法看護認定看護師・緩和ケア認定看護師、MSWからなる多職種と連携し、患者さんの情報の共有や問題についてカンファレンスを行い、チームで患者さんをサポートしています。
血液内科の主な治療は化学療法となるため、抗がん薬やその他の薬剤に関する説明を薬剤師さんから行ってもらいます。また、長期入院に伴い体力が低下しないように、理学療法士・作業療法士による、リハビリテーションの介入を入院時から行います。化学療法の副作用による嘔気などで食事もとれなくなるため、管理栄養士が介入し、少しでも食事がとれるように食事内容の工夫をさせていただいています。患者さんは化学療法やクリーンルーム管理により1カ月以上の長期におよぶ入院となることもあり、精神的な苦痛が強くなることがあります。そのような苦痛を少しでも軽減し、生活の質を維持しながら治療を受けて頂けるように、スピリチュアルカウンセラーの介入を行っています。私たちは入院中だけでなく、退院後の生活を見据え、患者さん一人ひとりに寄り添い、私たちができる最善の医療・看護ケアが提供できるように、チームで医療に取り組んでいます。
血液疾患は、外来と入院での治療を長い経過で続けることの多い病気です。私たちは一人一人の患者さんの情報をスタッフ全員で共有し、そのときの状態にあわせた最善のサポートを目指します。
長い治療生活のなかに彩りを〜病棟患者さんのための納涼祭、クリスマス会、誕生日カードのプレゼント~
血液疾患の治療は、長期入院や入退院を繰り返す患者さんが多いので、誕生日にはメッセージカードをプレゼントしたり、季節感を感じてもらい、楽しいひと時を過ごしてもらえるように、納涼祭・クリスマス会などのレクリエーションを取り入れています。治療による苦痛や入院によるストレスなど少しでも緩和され、闘病への希望や目標につながるように、ふれあい・心のケアを一番大切にしています。
納涼祭に参加された患者さんは「すごく楽しくて、食べれなくて困ってたのが嘘みたいに美味しく食べれました。ありがとう。」と笑顔で話されました。ご家族は「お父さんのこんな笑顔を見たのは久しぶりです。」と喜ばれます。
入院中に誕生日を迎える患者さんには、スタッフが患者さんのことを思いながらメッセージを記入し、カードを作成します。その誕生日カードをお渡しすると患者さんは「わぁ!」と驚き、「誕生日を祝ってもらえるなんて久しぶりです。嬉しい。」「みんなのメッセージを読んで元気をもらってます。」ととびっきりの笑顔を見せてくれます。入退院を繰り返す中で、次回入院時にも誕生日カードを持参して壁に飾り、治療の励みとしてくれる患者さんもいます。そんな患者さんの笑顔や言葉は私たちスタッフに力を与えてくれます。