認定看護師を目指したきっかけ

私は、2008年に入職し脳外科・泌尿器科・形成外科の混合病棟へ配属となりました。その後、2010年に脳外科・脳卒中センターが立ち上がり、現在の西6病棟へ異動となりました。看護師5年目、脳血管障害の患者さん・ご家族と関わる中で自らの力で学んでいくことに知識や技術に限界を感じていました。なかなかうまく回復していかない患者さんや精神的に塞ぎこんでしまう患者さんに対しもっと良い看護が出来ないか、突然発症する患者さん・ご家族の心情を読み取り、有効な関わり方はないか悩んでいました。そんなときに、「脳卒中看護認定看護師」の存在を看護協会のホームページで知り、この教育課程を受講することで自身の知識や技術の幅が広がり、スタッフへも説得力のある指導ができるのではないかと思い目指しました。

認定看護師としての役割

脳卒中看護認定看護師として、「脳卒中急性期患者の病態の重篤化回避を行う」「急性期から生活期において一貫した生活再構築のプロセス管理とセルフケア能力向上」「早期リハビリテーション」「発症・再発予防」「看護職者への指導・相談対応」が主な役割です。
脳卒中急性期では重症化を予防するため、患者さんの状態をアセスメントし具体的な看護計画を立案し介入していくことが必要になります。脳卒中による機能障害のある患者さんに対し、早期リハビリテーションを開始し、患者さん・ご家族が不安なく、その人らしい生活が送れるように多職種と連携・調整しチーム医療を促進していくことが認定看護師としての一番の役割であると考えています。

府中病院での主な活動

院内活動としては、病棟への研修会の企画・運営を行っています。また、日常的には、脳卒中患者への看護アプローチについてスタッフ指導や学習の支援を行っています。障害をもちながら社会復帰ができるよう多職種と連携・調整をしています。脳卒中患者の中には自分の思いをうまく伝えられない方も多くいます。そのような患者さんの思いやご家族の思いを汲み取り、代弁者となり橋渡しをする役割も担っています。
院外活動としては、市民の方へ脳卒中発症予防についての啓発活動や看護学校講師、看護雑誌への投稿を行っています。

今後の目標

脳卒中を発症しないように市民の方へ啓発活動を積極的に行っていきたいと考えます。また、脳卒中を患った患者さんやご家族に対しても再発しないように生活習慣の見直しや改善を一緒に考えていけるような相談を丁寧に行っていけたらと思います。