1.眼の構造と機能について

はじめに(眼の構造について)

眼は、「眼球」と表現されるように丸い形をしています。(図参照)

また、眼球の前方には血管のない無色透明な組織の角膜があり、眼球の外側をつくる乳白色の固くて強い膜である強膜から構成されています。そして、角膜と強膜は繋がっています。

次に眼の機能についてです。

視力に重要なのは、レンズである水晶体とフィルムの役割をする網膜です。

その他には、カメラでいう「しぼり」の役割を担う虹彩や、情報を脳へ伝える視神経があります。また、網膜に栄養を送る血管がある脈絡膜や、眼の形を眼球の中から支えるゲル状の硝子体なども重要で、これらのどれが欠けても、視力や視野に影響が出てきます。

2.赤い目の病気について

赤い目の代表は、結膜と角膜の病気です。今回は結膜の病気を中心に説明します。
結膜の病気には、結膜炎、はやり目、ドライアイなどがあります。
  
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、目の表面に花粉などのアレルゲンが付着して、結膜が炎症を起こす病気です。
症状としては、目のかゆみや充血、目が腫れたりします。昔はアレルギーではなかった方も、光化学スモッグ、黄砂、花粉、ハウスダストなどが積み重なり、ある日、突然アレルギーを発症される方もいますので、注意が必要です。近年、環境変化によりアレルギーの患者さんは増加傾向にあります。
全人口の約15~20%2,000万人が発症しており、食事の西洋化も原因の一つと言われています。
アレルギー性結膜炎に対しての治療としては、抗ヒスタミン薬やステロイド点眼薬などを処方します。ステロイド点眼薬はかゆみや腫れを抑える強い効果がありますが、副作用が多いので注意が必要です。
かゆいくらいで症状がかるければ市販薬を使用されるのも良いかと思います。
はやり目
はやり目とは、アデノウイルスというウイルスの感染によって起こる結膜炎です。
症状としては、目が赤くなって(充血)目やにやなみだが増える(流涙)、まぶたが腫れる、発熱です。はやり目は2~3週間で治ることが多く、病気自体はたいしたことはないのですが、発病中は充血や流涙などの症状が強く、患者さんにとって辛い日が続くのが特徴です。
この病気に関しては特効薬がないため、対処的な治療が主となります。

結膜が赤くなる

目やにや涙が増える

まぶたが腫れる

発熱

ドライアイ
下記の症状の出現が特徴で、5つ以上当てはまる場合はドライアイの可能性があります。また、目を見開いて10秒間開けれない場合もドライアイの可能性があります。
高齢の方は、涙のタンパク質が減少するためドライアイになりやすい傾向にあります。
  1. 目が疲れやすい
  2. 目が痛い
  3. 目やにが出る
  4. 目がゴロゴロする
  5. 理由なく涙が出る
  6. 物がかすんで見える
  7. 目がかゆい
  8. 目が重たい感じがする
  9. 目が赤くなりやすい
  10. なんとなく目に不快感がある
  11. 目が乾いた感じがする
  12. 光がまぶしく感じやすい

3.白い目の病気について

白い目の代表は白内障や緑内障、網膜硝子体の病気です。
  
白内障
白内障とは、目の中でレンズの役割をする水晶体が濁り、十分に光を通さなくなるため、見えにくくなる病気です。
当院の治療や眼内レンズの種類などについては、アイセンター「白内障」ページで詳しく説明していますのでご確認ください。
緑内障
緑内障とは、房水(目の中の水)の循環不全による眼圧の上昇により、視神経が障がいされ視野が狭くなる病気です。
40歳以上の20人に1人が罹患すると言われており、国内における中途失明原因の第1位です。
緑内障は徐々に視野が欠損する病気で、病期が進行するとその視野欠損の範囲も広がってしまう不可逆的な病気です。治療は眼圧のコントロールが主となります。
正常な眼圧は10~20 mmHgです。
  
眼圧は眼内を循環する房水により左右されます。房水は眼内に酸素やエネルギーを送る言わば血液のようなもので、毛様体と呼ばれる部位で産生され、眼内を循環します。その後、房水は隅角にある繊維柱帯から排出されますが、排出されないことにより、眼圧が上がります。ですので、房水の流出を促進するか、房水の産生を抑制する事で、眼圧は下がります。
  
緑内障の治療は、3~4種類の点眼薬を用い眼圧を下げることが第一となります。点眼薬を使用しても眼圧が下がらない場合は、レーザー治療や手術が必要になります。一旦、視野欠損を起こした場合、緑内障の治療により視野欠損を回復させることはできません。
あくまでも進行を抑えるに留まります。

いつもと違う目の異常を感じたら、お近くの眼科を受診することをおすすめいたします。

この記事は、2023年5月19日に開催された市民公開講座の内容まとめた記事です。

テーマ:「赤い目と白い目の病気」
講師:府中アイセンター センター長 下村嘉一
場所:アイセンター3階
  
府中病院では、「市民公開講座」を毎月開催しています。様々なテーマで開催していますので、ぜひ、ご参加ください。
ご希望の方には健康チェック(血糖測定・血圧測定)を行っています!