ご出産おめでとうございます!
府中病院では毎月約90名の赤ちゃんが生まれます。産科医、助産師、薬剤師、われわれ小児科医一同みなさまの赤ちゃんの誕生をお待ちしています。
出産は決して100%安全なものではありません。予想より小さな赤ちゃんが生まれてしまったり、予定日より早く生まれてしまったり、ときとして生まれてから呼吸がしんどかったりすることもあります。我々府中病院小児科チームは、そんなときでも即座に対応できるよう、日頃から勉強したりトレーニングを積んだりしています。お子さんの状態に応じて、初期処置を行ったあと新生児集中治療室(NICU)へスムーズに転院していただけるのでご安心ください。
赤ちゃんが生まれた直後はママは24時間体制
当院では毎月約90名の赤ちゃんが生まれますが、2人目3人目のベテランママもいれば、初心者ママもいます。出産後のママは、身体もしんどいし、ホルモンバランスの崩れから、ささいなことで精神的に落ち込んだりもします。身近に相談できる身内や友だちがいればいいですが、実家が遠くであったり相談しにくいママもいると思います。赤ちゃんについての色んな不安や分からないこと、新米ママ1人でかかえこんでしまっては本当にしんどいですよね。
出産前のようにテキパキと動けず自分の体もしんどいところ、24時間赤ちゃんのお世話。オムツ、授乳、抱っこ、エンドレスで続く24時間体制の育児。ママは寝る時間もトイレにゆっくり行く時間もありません。
小児科医からママへ〜出産から1か月健診まで〜
私が府中病院に赴任してすぐのころ、そんなママたちの不安に少しでも役に立てればと、小児科のページ内に「1か月健診でお母さんから多い質問」ページを作りました。
内容はもう10年以上そのままですが、育児に行きづまったとき見ていただき、少しでも「お役立ち知識」として参考になればと思います。
人間1人育てるのって大変。
初めてなんだから、どうしていいか分からないのも当然。
母乳の出が悪いからって落ち込む必要はありません、抱っこして哺乳瓶でミルクを飲ませてあげるのもステキなことです。
目の前の赤ちゃんをみつめてみてください。可愛いでしょう。お父さんお母さんに、おじいちゃんおばあちゃんによく似ています。まだ目もほとんど見えていませんが、生後2か月くらいになれば近くに顔を寄せるとジッとみてニコッと笑ってくれますよ。そのころには「あー」とか「うー」とか少しお話もしてくれるようになります。
睡眠不足
赤ちゃんがいるとパパと寝不足で全く睡眠がとれないと思います。赤ちゃんを抱っこして立っていると、思わずそのまま寝ちゃって抱っこしてる赤ちゃんを落としちゃうかもしれない、そう思うくらい眠たいですよね。赤ちゃんが全く泣きやまないときは、「こっちが泣きたいわ」とマジでママもパパも泣いてしまうでしょう。「赤ちゃんってもっと寝るんじゃないの??」そう思うでしょう。
不思議ですね。赤ちゃんって案外寝ないものです(笑)。
でも、目の前の赤ちゃんは間違いなくママのお腹で育ってママのお腹から出てきました。ママの子ですよ。可愛いですね。だいじょうぶ、赤ちゃんは知っています。ママがたくさんお世話してくれてること。ママのことが一番好きなのですよ。
府中病院で出産されたママ、生まれた赤ちゃんみんなが、しんどいながらも幸せな、かけがえないのない時間を過ごせるよう、私たちが心よりお祈りしています。
そして少しでもそのサポートが出来るよう、日々努めていきたいと思います。