1か月健診でお母さんから多い質問

他のお母さんたちはどんな悩みを持っているのかな?

自分と同じ悩みや不安を抱えているお母さんたちがたくさんいる、そう思えるだけで、安心できたりもしますね。
楽しい子育てのスタートの援助になればと思い、いくつかのよくある質問を並べてみました。
 

もちろんここに書いたことが全てではありませんので、1か月健診まで悩みや不安を抱えながら過ごすのではなく、心配なことがあればいつでも小児科外来を受診してください。

小児科医師 今田理恵

よくある質問

一番多い悩みかもしれません。
1か月くらいまでの赤ちゃんの肌は、ホルモンの分泌が盛んであるため、顔を中心に湿疹が出やすいものです。大人で言えばニキビみたいなものですから、石鹸をしっかり泡立てて洗ってあげましょう。石鹸で洗った後は、石鹸が残らないようにしっかり拭き取るか、洗い流してください。
ジュクジュクしていたりシルが出ていたりする場合は、薬を塗ってあげた方がいい場合もありますので、受診してください。とは言え、一番の治療は清潔にすることで、薬はその次です。
今の段階からアレルギーとかアトピーとか心配する必要はありません(今の時期はブツブツが出ても病気ではないから)。
2~3か月たっても良くならないような湿疹の場合は、しつこい湿疹ということになります。
入院中は哺乳前後で体重を計っていたのに、お家に帰られたら体重計もないので不安になりますよね。かと言って体重計を買ったりレンタルしたりしてまで、哺乳量にとらわれる必要はありません。おしっこが1日10回くらい出ていれば、水分は足りているでしょう。
入院中に「母乳だけで十分大丈夫ですよ」とアドバイスされたお母さんは、自信をもって1日10~20回でも赤ちゃんが泣いたら母乳を与えましょう。入院中に母乳の出が悪かったり、乳首の形で赤ちゃんが飲みづらかったりした場合でも、まずは母乳を頻回に与えましょう。そして「しばらくはミルクを足した方がいいですよ」とアドバイスされたお母さんは、毎回母乳を与えた後でミルクを足すようにしましょう。1か月健診の頃は混合栄養でも、1か月健診を過ぎた頃から母乳量が増えてくるお母さんもたくさんいます。
「母乳を飲ませ終わった直後から赤ちゃんが泣くのは母乳が足りていない証拠」と言いますが、必ずしもそうとは限りません。ただ単に「おっぱい好き」なだけかもしれません。しかし、一回の授乳に30分以上かかったり、続けて一時間も寝てくれなかったり、なんて時はちょっと足りていないこともあるかも。そんな時は肩の力を抜いて、ちょっとミルクを足してあげるのもいいかもしれませんよ。母乳が一番!とよく言いますね。
そりゃあ母乳だけで足りるのならそれが一番は一番です。しかし母乳が足りないからミルクを足すのも断然ありですよ。お母さんが追い詰められないことが一番です。
という新生児専門の私も、我が子を出産後は「母乳が足りていないんじゃないだろうか」「小児科医だから絶対に完全母乳で!」などと自分で自分を追い詰めてしまい、体重計をレンタルして授乳前後で体重を計ってはブルーになっていたりしていました(笑)
入院中も赤ちゃんは黄色い顔をしていませんでしたか?
赤ちゃんが生まれて一週間くらいまでは黄疸が出るのが正常です(生理的黄疸)。そしてだんだんに黄色は薄くなってきますが、母乳栄養の赤ちゃんは、1か月健診くらいでもまだまだ黄色い顔をしていたり白眼が黄色かったりします。この母乳性黄疸は病気ではないので心配いりません。
黄疸+白いウンチが出る時は病気が考えられますので、受診してください。
これも多い質問です。
赤ちゃんはまだ体が小さく、体全体に占める胃の割合が高いので、特にお腹がいっぱいになった後などは、胃に入った母乳やミルクが食道の方に逆流しやすく、吐きやすい構造になっています。
また、飲むときに空気を飲みやすい赤ちゃんやゲップが下手な赤ちゃんは、お腹が空気でパンパンになって余計に吐きやすくなります。かと言って、ゲップが出るまで1時間も抱っこしているのも大変ですよね。
毎回毎回哺乳後に吐いても、本人がケロッとしていれば問題ないことが多いです。一番は体重の増えが目安になりますので、心配であれば体重を計ってみてください(お家の体重計でお母さんが抱っこして計れば十分です)。ちゃんと増えていれば病気の可能性は低いです。
ウンチが出にくい赤ちゃん、ウンチが出過ぎる赤ちゃん、色々ですね。どちらもお母さんにとっては深刻な問題です。
そもそも赤ちゃんのウンチは、大人なら下痢というくらい柔らかいのが正常です。色も黄色から緑色まで様々です。
ウンチが出にくくて便が固くなってしまうと、お尻がキレて血が出たりしますし、逆にウンチが出すぎてお尻が真っ赤っかになったり・・・。
3日に1回の排便でも、赤ちゃんの飲みが良く機嫌も良く過ごしていれば別に問題はありません。
お腹がパンパンになったり、飲みが悪くなったりするような便秘ならば受診して下さい。その前にお家でできる処置としては、綿棒にワセリンやオリーブオイルなどすべりを良くするものを付けて、肛門をコチョコチョと刺激してみましょう。刺激した後は、オムツをしめてお腹を「の」の字にマッサージしてみましょう。「ウンチ出ろ、出ろ」と念じながらすると効果的かも(?)。
逆に便の回数が多い場合、特に母乳栄養の赤ちゃんは、チビチビと一日10~20回も便が出ることも珍しくありません。1か月くらいになれば、多少は便の回数が減ってくるのが普通なので、おしりのかぶれも軽快します。
とにもかくにも赤ちゃんの便は刺激が強いので、便が出たらなるべく早くオムツを交換してあげるのが一番です。かぶれがひどい時はオシリ拭きを使わずに、お湯で洗ってあげるのも効果的ですね。赤くなっているだけではなく、皮膚が剥けてしまっているような場合は受診してください。もちろん、それより軽い場合でもご心配なら受診してくださっても結構です。

これも多い悩みです。赤ちゃんは体が小さいので、鼻涙管という涙の流れ道が狭いため、目やにが出やすい構造になっています。体が大きくなるとともに、遅くとも生後6か月くらいまでには治るのがほとんどです。当面は出たら拭き取る、を繰り返しましょう。

赤ちゃんは鼻の奥が狭いので、ブヒブヒしやすいです。必ずしも風邪を引いているわけではありません。ブヒブヒ言いながらも母乳やミルクがちゃんと飲めていれば心配ありません。成長とともに軽快します。

特に乳後に多いでしょうか。哺乳後などは分泌物が出て、このような音が出やすいです。これも必ずしも風邪を引いているわけではありません。また、喘息では?などと心配する必要もありません。哺乳が悪くなるようなゼーゼー、ヒューヒュー、ゴロゴロの時は病気も考えられますので受診してください。

結構大きなうなり声を出して、真っ赤な顔をしてキバっていたりしますよね。必ずしもウンチをキバっている場合だけではないように思います。心配いりませんよ。

この時期の赤ちゃんは、まだ一つの物体を二つの目で見る時期ではありません。一見より目のようになっていても大丈夫。時期が来れば治るのがほとんどです。

1か月健診までの赤ちゃんは、まだぼんやりとしか見えません。2、3か月くらいになると顔を近くに寄せれば、笑いかけてくれたりしますよ。

赤ちゃんは刺激に対して敏感ですし、ちょっとしたことで手足をビクビクわなわなさせたりします。これが正常な動きです。顔色が悪くなったり、眼が片方に寄ったりしながら、手足の大きなガクンガクンといったような動きを繰り返す場合は、痙攣も疑われますので受診してください。

赤ちゃんは特にお腹がいっぱいになったときに、しゃっくりが出やすいです。胃がパンパンになって、横隔膜を刺激するためです。驚かせて止めようとか(笑)、母乳やミルクをさらに飲ませて止めよう、なんてしなくてもいいですよ。自然に止まるのを待ちましょう。

赤ちゃんがいるお家では、温度調節が気になりますね。かと言って、お部屋の温度計や湿度計、赤ちゃんの体温計とずっとにらめっこするのも大変です。
一般的に新生児の体温は36.5~37.5℃とされますが、なにぶん赤ちゃんは体温調節が未熟なので、たくさん着せすぎたりお部屋が暑すぎたりすると、平気で38℃くらいまで上がったりもします。
一度の測定で38℃だったからといって慌てずに、その時は何かお熱が高くなるようなきっかけはなかったか考えて、服を一枚脱がせたりお部屋の温度を少し下げたりして、1時間後にもう一度計ってみてください。それで下がっていれば大丈夫ですし、それでもまだ38℃あるようでしたら、受診してください。
へその緒がいつまでたっても取れない、ジュクジュクする、出血するなど、おへその悩みもよく聞かれます。
へその緒が取れないまま退院された場合、無理に引っ張ったりせずに自然に取れるのを待ちましょう。また取れたあとは、乾燥するまでは毎日お風呂上がりに消毒してください。
あまりにもジュクジュクしていたり(お風呂上がりにジュクジュクするのは普通ですが)、シルが出るようなときは、場合によっては処置が必要なこともあります。
出血は、すぐに止まるようならば大丈夫です。
へその緒の切れ端が残ってしまった場合、糸で縛って取る処置が必要なこともあります。
いわゆる「でべそ(臍ヘルニア)」は1か月健診を過ぎた頃からよく見られますが、たいていは自然軽快しますので心配いりません。

こんなときは受診してください

  • 熱がある
  • ぐったりして、泣く元気もない
  • 母乳・ミルクを飲まない
  • おしっこの回数がいつもより少ない
  • よく吐く
  • よく分からないけど、お母さんから見ていつもと違う

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