こんにちは。府中病院の作業療法士です。
6月からMELTzという手指の麻痺の機能改善に特化した、最新のリハビリテーション機器を導入しましたので詳しくご紹介します。
MELTzとは?
MELTzは、株式会社メルティンMMIと住友ファーマ株式会社が共同開発した手指リハビリテーション用ロボットです。
手指の麻痺に対するニューロリハビリテーション(脳科学に基づいたエビデンスの高いリハビリの総称)をサポートする装置です。
特徴は?
独自のAIにより、筋肉の電気信号を分析し、その結果をもとにロボットが運動をアシストします。同じ動作を何度も正確に再現し、運動を司る脳神経系の再学習を促します。
そもそも手の回復に必要な項目として、十分な活動量の確保・正しい動作の反復学習・実際の道具を使用する機会の提供などがあります。
MELTzは、この正しい動作の反復学習を担う役割を持っているということです。
対象となる方は?
脳卒中などで、手指に麻痺がある方が対象です。
※一部適応困難な場合があります。
最後に
手の動きは、複雑かつ緻密であるため、ただ単に動くだけの手から、生活で使用できる手への回復に難渋することが多い課題があります。
MELTzを使用することで、これらの課題に対応できることを期待しています。
もちろんこのMELTzを使用するだけではなく、日常生活でどのように使用していくかを、セラピストと協働しながら決めていき、対象者自身の意志や行動も大切になります。
様々な方向性からアプローチを行い、対象者の方が自分らしく生活を送るために、今後も最新の知識や研鑽を続けていきます。
※ 効果には個人差があったり、適応困難な場合があります。
※ 現在、入院患者さんを対象に実施させていただいております。