脳外科・脳卒中センターのご紹介
私たちが診療させていただく脳神経疾患は麻痺、言語障害、意識障害などの辛い神経症状を来します。患者さん、ご家族の気持ちになって診療させていただきます。また患者さん、ご家族、医療スタッフが一丸となって協力して病気に立ち向かうことが大切と考えております。
私たちは地域中核病院の脳外科・脳卒中センターとして脳神経疾患を幅広く診療し地域の皆さまのお役にたてるよう努めております。
○ 早期予防・早期診断・早期治療の実現
種々の病気に早く専門医が対応できるように体制を整えております。急性期脳疾患の診断・治療機器として3テスラMRI、3D-CT、3D-DSA脳血管撮影装置などを備えており緊急時の検査、治療を迅速に行うことができます。
○ リハビリテーション
脳神経疾患の急性期治療中から並行してリハビリテーションを行い、急性期治療終了後にはスムーズに回復期リハビリテーションに移行、早期に社会復帰をしていただけるようサポートを行っております。
○ 主な診療内容
脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)、脳腫瘍、脊椎外科、水頭症などの疾患の診療を行っております(下記参照)。
■ 脳梗塞
脳梗塞は脳の血管が詰まって脳細胞が壊死してしまう病気で麻痺などの神経症状を後遺し重症の場合は生命に関わります。早期に治療を行い脳の損傷をできるだけ小さく抑えることが必要になります。当科では超急性期(まだ脳梗塞が完成していない時期)の脳梗塞に対してはt-PAという強力な血栓を溶解するお薬を投与して詰まった血管を通す治療(t-PA静注療法)を行っております。またさらにカテーテルを用いて血管につまった血栓を直接除去する治療(血栓回収療法)も行える体制を整えております。脳梗塞が完成している場合には抗血栓薬を用いて再発を防止し、脳の血流を改善させ症状悪化を最小限に抑えます。また急性期から回復期にかけての一貫したリハビリテーションを行っていただきます。
■ 脳動脈瘤・くも膜下出血
脳動脈瘤が破れるとクモ膜下出血を起こします。クモ膜下出血は生命に関わることが多くまた救命できても重篤な後遺症を残すことが多い大変こわい病気です。脳動脈瘤の破裂、再破裂を予防するには開頭術を行い手術用顕微鏡を用いて脳動脈瘤にクリップをかけて瘤が破れないようにする直達手術と大腿部から動脈に入れたカテーテルを脳動脈瘤の中に誘導しプラチナ製のコイルで瘤を詰めてしまう血管内手術の2つの方法があります。個々の患者さんに最も適した手術方法を選択して治療を行います。
■ 内頸動脈狭窄症
脳に血流を送っている内頸動脈は動脈硬化による狭窄の起きやすい血管です。頸動脈の狭窄は脳梗塞発症、再発の原因となります。従来は頸部を切開して直接狭窄部の老廃物を除去する手術(内膜剥離術)が行われてきましたが、最近ではカテーテルを用いて狭窄部をバルーンで拡張させて金属製のメッシュ(ステント)で血管の内側から支えて再狭窄を防止する頸動脈ステント留置術が発達しています。当科では個々の患者さんにどちらの治療が適しているかを検討しより良い方法を選択してお勧めします。
■ 脊椎疾患
頸から腰まで背骨の病気を診療しております。小さなキズで低侵襲手術を目指しています。医療の進歩に伴い手術時間も短縮し、安全性も向上してきており、高齢の方や持病のある方にも手術ができるようになっています。しびれや痛み、力が入りにくいなどの症状は手術で良くなることが期待できます。
■ 特発性正常圧水頭症
認知症や歩行障害などの症状を起こす病気の中で治療可能なものの一つに特発性正常圧水頭症があります。高齢の方の約1%にみられ、まれな病気ではありません。歩行障害、尿失禁、認知症が主な症状です。CTやMRI検査でこの病気の可能性があると判断された場合には、腰から髄液を抜く検査を行い診断します。治療は腰からお腹にチューブを通す1時間程度の手術です。
脳外科・脳卒中センターの特色
専門の医師(脳神経外科医・脳卒中専門医・脳血管内治療医・脊椎外科医)を中心としたスタッフ(看護師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、薬剤師など)をチームとして急性期医療からリハビリテーションに至るまで幅広くかつ一貫した質の高い医療の提供ができるように目指しています。
スタッフ紹介
診療実績
学術業績
施設認定
- 日本脳神経外科学会専門医認定制度指定訓練場所
- 日本脳卒中学会認定研修教育病院
- 日本脳卒中学会一次脳卒中センター(PSC)
- 日本脳神経血管内治療学会研修施設